ジャーマン・ロックの申し子

レイヤー 2

DEUX BALEINES BLANCHES / IDIOTENKONFERENZ
(7 inch)

DEUX BALEINES BLANCHES / EINE FEIGE BAR EIN GROSSER MOND
(7 inch)

KREIDLER / SPORT
(12 inch)

KREIDLER
/ KOOKAI
(7 inch)

KREIDLER
/ RESPORT
(12 inch)

KREIDLER /
MORT AUX VACHES

こいつらは個人的に付き合いが深い。ここに並べたレア盤も彼らから直接もらったものばかり。DEUX BALEINES BLANCHESは、クライトラーの前身バンド。雑誌フロクのスプリット・シングルと、片面プロモ・シングルしか出してないとか。

『リスポート』の12インチは、一部で紙質の違った再生紙風のモノが出回ったけど、印刷やのナイスなミスだそうで、メンバーもいたく気に入っているようだ。

彼らの注目すべき点は、自らが「クラウト・ロック」、「ジャーマン・ニュー・ウェイヴ」の系譜にある事を強く自覚していること。音も新世代のジャーマン・ミュージックって感じ。聴いたコトない人は必ず聴くべし!でもジャーマン・ロックって、オーヴァーグラウンドでないせいか、「ファン=マニア」ってことが多い。そういった輩に限って現在進行形のミュージシャンを排斥したがるよな。もう、ウンザリだ!





 極北のクラウト・ロック

GERMAN OAK
/ Same

GERMAN OAK
/ NIEBELUNGENLIED

DOM / EDGE OF TIME

類は共を呼ぶのか、『ジャーマン・ロックが好き』というヒトによく会う。でも、彼らの言う『ジャーマン・ロック』って、たいがいはCANであり、ファウストでありと、いわゆる有名どころだけを指してるワケだ。ジェーンとかルシファーズ・フレンドとかエロイ、ネクターあたりを愛してるヒトには滅多にお目にかかれない。さらにジャーマン・オークだのドムだのといったら、もう絶望的。

不粋ながら説明すると、これらの音は知名度に反比例してすンご〜いのである!まずジャーマン・オークは、ハーケン・クロイツ(ナチスの鈎十字)をそのまま音楽にしたような、ウルトラ・ヘヴィ・アシッド・サイケ!フツーの器材を使ってるんだろうけど、妙に金属的な音になっているのがミソ。

で、ドムはグニャグニャ、ドロドロの船酔いアシッド・フォーク。その反則エフェクトは、アシュラ・テンペルの10倍はキてる!ウォークマンで聴きながら町に出たら、目が回ったゾ(マジで)!

家で聴いても下半身がムズムズしてしまうのはオレだけ?? みんなも一緒にムズムズしようゼ!





 厨芥的音楽研究!?

Die Goldene
Volksmusik-Hitparade

完全密着盗聴
エッチシリーズNo.36

麻原章晃/マハーカーラーの詩

ホントいうと、これらは『厨芥研究』に分類しても良いようなモノだが、一応『音モノ』ということでこちらに収めた。

まず初め、左のテープ。オレがサラリーマン時代、同僚の女の子(Hanako系)がドイツ旅行に行くことになり、「むこうで流行っている曲のCD買って来て」と、餞別とともにリクエスト。で、買ってもらったのがコレ。VOLKSMUSIK…日本で言ったら「なつメロ」か「演歌」の世界。旅行がパックツアーのせいか、お土産もそれ相応ってことか。もちろん、感謝してます!

次は、どうして家にあるのか思い出せない「エロテープ」。開封すらしていない。ラベルの所には汚い字の手書きでこうある…

「ウーン、イー、オイシイカ?(中略)アウ、アウ、ハアーウーン、イーイーイクヨゥ…(以下略)

イイ年のオヤジが想像力たくましく、書いたんだろうな〜。その「うしろ姿」が目に浮かぶだけでも儲けもの。

最後は言わずと知れたオウムのテープ。一連の騒動の以前に友人から入手したモノ。例の「マーチ」ではなく、『念』入り。余談だけど、あるサイケ・マニアが麻原の容姿にピンときて、入信を考えたらしい。彼の企みはズバリ「アシッド・サイケ・バンド、フィーチャリング『麻原』」!(分ったヒトだけ笑ってください。オレにゃあ理由は書けませんので)でも、ヤツらが実際に演奏している音楽を聴いて失望し、入信は諦めたとか。

ともあれ、これらのカセットは再生されることもなく、日々、ゴミとしての風格を増している。




 DAFの枝葉末梢

DEUTSCHLAND TERZETT

MAU MAU
/ HERZSCHLAG
(7 inch)

PLAZA HOTEL
/ BEWEGLICHE ZIELE
(12 inch)

20 COLORS

KAREN FINLEY
/ THE TRUTH IS
HARD TO SWALLOW

実はオレ、「コレクター」だとか「マニアック」と言われるのが心外だったりする。自分の蓄積した知識や物品が、何も生み出せなかったら、こんな不毛なことはないと思っているからだ。オレが興味のあるのは、モノ以上に音楽そのものやアーティスト自身なのだ。だから「アーティストを愛したら、ケツの穴まで愛せ」というのが心情なワケ。

で、「ケツの穴」といったらDAF。こいつらにはゲイというウワサが実しやかに流布しているが、ガビにはサバ・コモッサ(デルコム)というガールフレンドがいるワケだし、少なくとも「ホモ」ではなさそうだな。

ここで本題。今だにDAFって根強い人気だけど、周辺の人脈がほとんど語られないのは残念な話。名前があがっても、せいぜいリエゾン・ダンジュルーズ止り。まあ、DAFの音を期待して聴いても見当違いな音が多いから必要ないのかな?

で、左から「ドイッチュラント・テルツェット」。77年録音の学生バンドなんだけど、メンバーがすンごい!DAFのガビ、ユールゲン・エングラー(ディー・クルップス)、ペーター・ハイン(ミッタークスパウゼ、フェールファーベン)、マルクス・エーレン(ミッタークスパウゼ)の4人。でもやってる音は、ビアホールでのショーみたいなノリ。さすがドイツ人!

次、マウマウのシングル。サックスまで入ったヘッポコ・エレ・ポップのくせして、両面ともアルバム未収曲。マウマウにはDAFのヴォルフガンク・シュペルマンスとミハエル・ケムナーがいたんだけど、アルバムにゲスト参加したタブーなる女性ヴォーカルとヴォルフガンクが組んだのがプラザ・ホテル。ドラムにCANのヤキ・リーベツァイトを迎えたおかげで、かなりタイトな仕上がり。黄色いクリアビニールとイルカのロゴもかわいい好盤。

そして一番書きたかったのがミハエル・ケムナーについて。ちゃんとフォローした文章を見たことすらない!このヒトは、DAFのファーストとシングル"KEBAB-TRAEUME"(とFASTのコンピレーション)に参加したベース・プレイヤーだけど、DAF脱退後はフェールファーベンに移籍。前後してホルガー・ヒラーと共作シングルを出したりしてた。そして前述のマウマウを経て結成したのがコレ、20カラーズ。んもォ〜〜カクテル・ポップ!非肉感的なムーディーさがたまらんね!

最後はニューヨークの女性ラップ・パフォーマー、カレン・フィンレイのアルバム。ロベルト・ゲアルがドラムやってるけど、正確にはCDのボーナス・トラックのみに参加(12インチの曲らしい、未見)。カレン・フィンレイの歌詞は下品このうえない!まだリディア・ランチがカワイく思えるほど…。くれぐれも英語圏の外人の前でかけてはいけない!

どうであれ、少なくとも現在のDAF-DOSやR・ゲアルのソロ辺りはちゃんと聴かないと、DAFの良さってゼッタイに解んないと思うゼ!





 オレの音楽原体験

ごぜうた

ごぜうたII

「ごぜ」(漢字が変換できなかったので、かなで勘弁!)とは、盲目の三味線弾きの女性。現在では途絶えてしまった伝統芸能のひとつだ。実はオレ、ごぜさんを幼少の頃目撃している。ひょっとすると、厳密に言う「ごぜ」とはちがうのかもしれないが…。

オレが小学校1年生の時、庭先で水遊びをしていると、盲目のお婆さんが三味線を抱えて我が家の玄関に入って来た。オレは当時、人見知りが激しかったから、じっと黙ってた。ちょうど家族は留守だったため、このお婆さんはすぐに立ち去ってしまった。もちろん、オレには気付かずにだ。後で両親に話すと「そりゃ、『ごぜさん』だ」と答えたのを今でも鮮明に覚えている。

何だか自分の『原点』は彼女達の歌に内包されているようで、琴線に触れる歌声は痛々しい。かなりの心構えを持たないとこの歌に対峙できない。

このCDを聴き終わってしばらくは、どんなロックも実験音楽も「作為的」にしか聴こえない…。





 TGマニアが高じて…。

BUTZMANN & SANJA
/ VALESKA
(7inch)

FRIEDER BUTZMANN
(LP)

BUTZMANN
/ DAS MAEDCHEN AUF DER SCHAUKEL
(2x12 inch)

FRIEDER BUTZMANN
/ WHITE CHRISTMAS
(7inch)

BUTZMANN/KAPIELSKI
/ WAR PUR WAR
(LP)

FRIEDER BUTZMANN
/ DIVE BOMBER
(CD)

フリーダー・ブッツマンはZENSOR(ツェンゾア)レーベルの主催者。ベルリン・アンダーグラウンド界のミュージシャンは、必ずといっていいほど彼とそのレーベルに関わりを持っている。E.ノイバウテンはもちろん、マラリア!、ディー・テートリッヒェ・ドーリス、果てはマックス・ゴルトまで…。
実はこのヒト、無類のTG(スロッビング・グリッスル)の大ファンらしい。彼のソロ作品を聴くと納得だね。

1983年(だったと思う)には、念願のTG作品を彼自身のレーベルからリリースできたかんだから、本望だろうな。でもさ、何故か「モリッシー」のアルバムなんかも手掛けてたっけ。何で????





 ウチュウヒコウシ・ノ・ユメ

KOSMONAUTENTRAUM
/ DER DEUTSCHE
(7 inch)

KOSMONAUTENTRAUM
/ RACHE!
(7 inch)

KOSMONAUTENTRAUM
/ LIEBES MUEHN
(7 inch)

KOSMONAUTENTRAUM
/ MAGDALENA
(12 inch)

KOSMONAUTENTRAUM
/ SCHOENE WEIHNACHT'
(7 inch)

ロマンティックなバンド名だが、彼らの初期作品はとんでもなく荒削りで、ラディカル。演奏は決して上手くないし、パンクというにはストレートさが欠除している。グニュグニュしたエレクトロニクスまで配置され、言わば典型的80年代ドイツ・インディペンデント・シーンのバンドの音。

ファースト・アルバム(ここには載せていないが)などは妙にヴァラエティに富んでいるのが良い。たいがいのバンドは、活動期間が長くなるほどソフトで親しみやすい音作りに変化していくものだが、彼らは本当の意味で「深化」していった希有な存在。

なんで今さら彼らを取り上げたのか、いずれ理由は分かるであろう。





 アル中パンク!

DER KFc / WER HAT LILLI MARLEEN UMGEBRACHT
(7 inch)

TOMMI STUMPFF
/ ZU SPAT IHR SCHEISSER

TOMMI STUMPFF
/ MEINE SKLAVIN
(7 inch/PROMO)

TOMMI STUMPFF
/ EXTRIME
(12inch)

TOMMI STUMPFF
/ TV RITUAL
(12inch)

誰に聞いてもこのヒトの評判はすこぶる悪い。たいがいは「とんでもなく無礼な奴」といった批評。でも、声がセクシーだから女の子には絶大な人気があったそうだ。うらやましい!

彼のマネージャーは、写真家でもあるアル・グライム。パンク/ニュー・ウェイヴ系の写真でお馴染みの人物。聞くところによると、マネージャー、トミーともども、デュッセルドルフじゃ有名なアル中コンビだとか…。

ま、彼のKFc以降のソロ活動にはコニー・プランクが関わったり(ホントはKFc時代にも何曲か手掛けてる)、エレクトロニクスへの傾倒など、ドイツ好きには要チェックな作品を多く残している。どうであれ、パンク・スピリットの表現手段のひとつだったに過ぎないんだろうけどね。と、いうことで英米のパンクと同等に聴くことを大推薦。

↑と書いたところ、ピロレーター氏から「何度かスタジオで一緒に仕事をしたが、いつも良い人だった」と指摘されてしまいました。
実際オレもミュージシャンに会ってみて、ウワサとは異なる姿に驚いた事も多数経験している。とにかく、ウワサやデマを鵜呑みにしちゃあイカン!…ということで自嘲。

指摘していただいた事には心から感謝の意を表します。そんなこんなで、いずれはトミー氏とも仕事をしてみたい!

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